知っ得 素肌美人
誰しもが美しさに憧れを持ち望みを持っています。そして、どうすれば美しさを手に入れられるかの情報も知っています。しかし、意外と知られていないのが、ご自分の肌のこと、そして、肌のメカニズムです。肌の自然の働きをよく理解することがスキンケアの第一歩です。自然の働きを妨げず保護してあげることが大切です。
現代では約8割の人たちがトラブル肌であったり、アレルギー肌であると言われています。生まれたときは理想的な美しい肌だったのに、なぜ、肌はだめになっていくのでしょうか?
ここに幾つかの原因を挙げてみました。
※ ストレス
現代はストレス社会と言われています。ストレスは内臓にさまざまな悪影響を与えてしまいます。肌は「内臓の鏡」と言われているほどで、障害や疲れは直ぐに肌にあらわれます。
※ 食事のアンバランス
現代は何でも豊富にあることから、栄養過多や偏食になりがちです。これでは酸性体質になってしまいます。この酸性体質こそがアレルギーの元なのです。
※ 不規則な生活
肌は22時から3時の間に生まれ変わると言われています。現代のような夜型社会では睡眠不足は当然のようですし、昼夜逆転した生活の方も多いようです。これでは肌の生まれ変わりもスムーズに成されないと言うことです。
※ 紫外線
紫外線は夏だけでなく一年中あるものです。シミ・ソバカスはもちろん、シワや老化の原因にもなります。
※ 誤った情報と知識
ご自分の肌について、お手入れの方法について、100%の自信を持っている方は少ないと思います。
日頃お使いになっている化粧品は、あなたの肌に合っているのでしょうか?
高い化粧品を使っていれば美しくなれるのでしょうか?
もういいのよ! なんて諦めていないでしょうか?
身体の内側と外側、つまり、血液や内臓と肌を別々のものと思っていないでしょうか?
肌は一番大きな臓器とも言われていることをご存知でしょうか?
肌への正しいお手入れとは、本来、肌が持っているものをより生き生きするために補ってあげれば良いのです。
さらに、日常の洗顔や発汗などによって、垢(あか)やフケとなって剥がれ落ちるという作業を毎日絶えず繰り返している訳です。つまり、一枚の皮膚としてしか見えない肌は、常に新しく生まれ変わっているのです。ですから、健康であり、美しくあるためには、身体の内側からも、外側からも良いものを与えてあげる必要があるのです。
※ 三大要素
肌は大きく分類して三つの要素から成り立っています。
◆ みずみずしい潤いを与えてくれる水分
◆ その潤いを保って保護する役割を持つ油分
◆ そして、はり・弾力のある肌を作ってくれる蛋白質です。
この三大要素の割合は、水分70%、油分15%、蛋白質15%となっています。このバランスによって、健康で美しい肌を保っていく訳ですが、それぞれが肌の表面で、内側で大切な働きをしてくれています。
※ 皮脂腺
肌の最も表面は、内側から分泌される皮脂膜で覆われています。肌には汗の出る汗腺と、産毛の生えている皮脂腺があり、汗腺からは水分、皮脂腺からは油分が、それぞれ分泌されていて肌の表面で混ざり合い、自然なクリームとなって保護してくれています。 皮脂腺は0.0005mmと大変薄い膜ですが、外からの刺激から肌を守り、さらに、殺菌作用も備えている優れものです。一般的には、この皮脂腺の分泌が多い人がオイリースキン(脂性肌)、少ない人がドライスキン(乾燥肌)と言われています。赤ちゃんの肌がすべすべなのは、バランスが整っているからです。
※ 表皮
表皮は一番外側が角質層(かくしつそう)、順に顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層(きていそう)と四つの層からなっています。 肌のできるところは、基底層の下の基底膜と言う部分で、ここに毛細血管からの栄養が届くことによって細胞が生まれます。そして、基底細胞とメラニン細胞が2対1の割合で、細胞分裂を起こし新陳代謝が始まります。
この代謝サイクルは、医学的に90日と言われています。分裂を始めた細胞は、まず基底層から有棘層へと上がっていきます。これだけに約60日かかります。さらに、有棘層から角質層になるまで約14日かかります。そして、角質層から垢(あか)やフケとなって剥がれ落ちるのに約14日かかります。一般的に肌は28日サイクルと言われているのは、角質層になるまでと角質層から剥がれ落ちるまでのサイクルのことです。
このように細胞は、形や働きを変えながら肌表面へと移動していきます。この新陳代謝が円滑に行われていることが、肌の美しさを判断する基準になります。さらに、一番外側の角質部分に含まれている水分量が、15~25%あることが潤いのある肌と見るポイントになります。
※ 真皮
表皮の下にある真皮は、肌のハリ・弾力を保つ上で大切な部分です。真皮には網の目になっているところがあって、斜めの線が結合繊維と言ってコラーゲンと言うタンパク質でできています。この結合組織に絡まってスプリングの役割をしているのが、弾力繊維でエラスチンと言うタンパク質です。そして、繊維と繊維の間を埋めているのが、間充物質と呼ばれているヒアルロン酸などのムコ多糖類です。この繊維や中を埋めている成分の働きによって肌は、ハリと弾力を保っています。当然、成分量が少なくなって働きが弱くなると肌は衰え始め、シワ・たるみとなってしまいます。
※ 皮下組織
真皮の下にある皮下組織は、クッションの働きをしてくれるところで、外部からの影響を弱めて体内の機能を保護してくれます。また、熱の不良導体であることから保湿する働きをもっています。
※ 水分
このように肌と一口に言っても表皮・真皮・皮下組織と、それぞれの成分や働きよって成り立っています。この中で分量的に一番多いのが水分です。表皮の角質層の下には、バリアゾーンと言うのがあって、これによって体内の水分が外に逃げるのを防いでくれています。肌のためには、このバーリアゾーンから下の水分量は、70%あることが必要とされています。この水分もやはり血液が運んできてくれます。血液中の水分が血管壁からにじみ出て、肌全体を潤し、私たちの身体を守ってくれているのです。
肌をつくる栄養分や水分は、すべて血液が運んできます。ですから、血液の流れをスムーズにしておく必要があります。アンバランスな食生活や、不規則な生活をしていると、血液はどろどろとした状態で循環しています。 バランスの整った食生活をし、充分に睡眠をとり、不足している栄養分を補ってあげると、血液はサラサラと小川のような流れになります。そして、肌に必要な栄養分や水分を絶えず運んでくれるのです。さらに、肌の表面からも必要な栄養分や水分を補ってあげることで、美しい肌を取り戻すことができます。
まず、皮脂膜がバランスよくあって、角質層に水分が15~25%あることで、潤いとな滑らかさのある肌になります。そして、コラーゲン・エラスチンと言うタンパク質があって、バリアゾーンの下の水分が70%あって、さらに、保湿効果の高いヒアルロン酸などのムコ多糖類が充分にあることで、ハリ・弾力のある艶やかな肌になります。
もちろん、新陳代謝が円滑に行われていることも大切です。これによって血色がよくなります。これらすべてがバランスよく整っているのが健康で美しい肌といえます。 しかし、これら肌を支えている成分の一つ一つは、年齢とともにその生産量は少なくなります。これによって、肌のバランスは崩れ老化現象へと進むのです。この進み具合をさらに早めてしまうのが、五つの「だめになる原因」です。
もう一つは、ホルモンのアンバランスによって起きるものです。妊娠や生理不順・更年期障害などでできやすくなります。さらに、ここに大きく影響を与えるストレスは大敵と言えます。
肌の表面に見えるのは、表皮の中の基底層の間にメラノサイトと言う色素細胞があってここに外から紫外線や摩擦による刺激を受けると、メラニン言う色素を広げたり厚くしたりして、皮膚を黒くしてしまうからです。肌の新陳代謝が衰えると、このメラニン色素も沈着したままで落ちにくくなってしまいます。また、突然できるものではなく、3ヶ月から長いもので8年かかって出てきます。日頃のケアが大切です。
日焼けによるシミ・そばかす
これ対し、もっと深いシワや老人性のシワは、真皮にある結合組織や弾力組織の働きが衰え、弾力がなくなることからたるみとなって、肌表面に溝となってあらわれてくるものです。シワはこのように皮膚の老化や乾燥、また、栄養不足が誘因となっています。乾燥は冬ばかりではありません。夏の冷房や紫外線も大敵です。
乾燥によるシワ
これらに気をつけるとともに、ます清潔第一です。そこで、洗顔が大切なのですが、洗顔のしすぎは逆に悪化させる原因となります。それは、肌を守るために分泌している皮脂膜までも奪ってしまい、かえって皮脂の分泌を盛んにしてしまいます。
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