ナツメ（棗）は、クロウメモドキ科ナツメ属の落葉小高木で、中国の北部から中部が原産です。わが国へは奈良時代に渡来しました。５月から７月ごろ、淡い黄緑色の花を咲かせます。９月から１０月ごろ、果実が赤褐色または暗灰赤色に熟します。名前は、初夏に芽吹くことから名付けられました。熟したナツメの果実を生で食べたり、ナツメ酒ににして飲みます。生薬の大棗（タイソウ）は、日干しで乾燥してから蒸して、再び乾燥したものです。大棗は利尿・強壮薬で、筋肉の急迫症状・知覚過敏を緩和する作用があります。ナツメ果実エキス(タイソウエキス)は、棗(ナツメ)または、その近緑植物の果実から抽出して得られるエキスです。保湿作用・収れん作用・皮膚細胞活性作用があり、基礎化粧品・頭髪用化粧品に配合されます。また、脂肪を分解する燃焼リパーゼという酵素を活性化し、脂肪を筋肉が使いやすい遊離脂肪酸に分解して代謝を促進する働きがあり、スリミング(引締め)化粧品にも配合されます。
